文化財ニュースNo.16
発行 赤穂市教育委員会
編集 生涯学習課文化財係(赤穂市加里屋81番地 0791-43-6962)
平成21年4月21日
このページでは、平成20年度に赤穂市教育委員会が行った事業を総括しています。
最新ニュースは、トップページからご紹介していますのでご覧ください。
また、これまで記事となった事項は、リンクをつけておりますのでご参照ください。
最新ニュース
- 新しく赤穂市指定文化財が2件指定されました!
- 赤穂城二之丸に大石頼母助屋敷門が完成!
- 国名勝田淵氏庭園の修理工事が完了!
- 坂越で船壇尻が組み立てられています!
- 旧坂越浦会所写真展に展示する作品を公募!
- 文化財をたずねてNo.19を公開しました!
- 木簡の保存処理が完了!
- 赤穂市立歴史博物館で開館20周年記念イベント
- 赤穂市立歴史博物館で指定文化財展示会
- 田淵記念館で「郷土ゆかりの画家たち」特集展示
- 有年考古館で平成21年度講演会が開催されます!
■国史跡赤穂城跡に関する活動
- 赤穂城跡二之丸大石頼母助屋敷門が竣工(最新ニュース)
- 二之丸外堀、二之丸石垣の調査・復元(リンク)
- 本丸櫓門階上展示室企画展開催(リンク)
- 近藤源八宅跡長屋門で常設展新設(リンク)
- 本丸御殿の絵図公開(リンク)
- 二之丸庭園で屋形舟遊覧(リンク)
■国名勝田淵氏庭園に関する活動
- 明遠楼外修理工事が完了(最新ニュース)
■坂越に関する活動
- 旧坂越浦会所で企画展を開催(リンク)
- 湊隆司氏より船模型を寄贈いただく(リンク)
- 坂越で船壇尻が組み立てられる(最新ニュース)
- 旧坂越浦会所写真展に展示する作品を公募(最新ニュース)
- 坂越の船祭り総合調査を実施
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坂越の船祭りは、国より「記録作成等の措置を構ずべき無形の民俗文化財」に選択を受けています。そこで赤穂市教育委員会では、国庫補助事業採択を受け、平成19年度より3年かけて総合調査を実施しているところです。
平成20年度は調査2年目となり、坂越船祭りの補足調査のほか、古文書調査、聞取り調査や原稿、図面作成などが行われました。「坂越船祭り調査団会議」は平成20年度には3回行われ、平成21年度の報告書刊行に向けて、努力しているところです。今年度には皆さまに成果品をお見せすることができますのでご期待ください。
■埋蔵文化財に関する活動
- 有年土地区画整理事業に伴う発掘調査(リンク)
- 赤穂城下町跡の発掘調査(リンク)
- 木簡の保存処理が完了(最新ニュース)
- 野中地区外土地区画整理事業に伴う試掘調査
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南野中地区、北野中地区、浜市地区では、現在土地区画整理事業が実施されております。赤穂市教育委員会ではそれに先立ち、当該区域に埋蔵文化財が存在するかどうかを調査するため、平成18年度より継続的な確認調査及び試掘調査を実施してきました。
平成20年度は、浜市地区の試掘調査を実施しました。調査の結果、土器片が出土しましたが、遺跡は発見されず、埋蔵文化財包蔵地は存在しないことが判明しました。 - 大津地区分布調査
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赤穂市内で、正式な発掘調査がなされたなかで最も古い遺跡は、現在山陽自動車道インターチェンジの場所にあった堂山遺跡です。堂山遺跡は縄文時代前期からの土器が多く発掘されており、その歴史はおよそ6,000年前に遡ることが明らかになっています。
このように、大津地区にはかなり古くから人々が住み始めたことが分かっていますが、これまで、堂山遺跡以外の遺跡の存在については、明らかではありませんでした。そこでこのたび、大津地区分布調査によって、遺跡を探す作業を実施しました。
分布調査とは、耕作された水田や畑を歩き回り、土器等を採集することで、耕作によって地面の下から地表に上がってきた遺物を拾うことです。今回の調査によって、弥生土器や石器、須恵器などを拾うことができ、遺跡のある範囲についても基礎資料を獲得することができました。
これらの資料については、今後の開発に対応するための基礎資料として、利用されます。
■指定文化財に関する活動
- 赤穂市指定文化財が2件指定(最新ニュース)
- 赤穂市指定文化財2件に附を追加(リンク)
■その他
- 赤穂市選定保存技術保持者が各賞受賞(リンク)
- 文化財をたずねてNo.19を刊行(最新ニュース)
- 有年考古館で平成21年度講演会が開催される(最新ニュース)
- 落地遺跡周辺の緩衝帯の設定
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赤穂市と上郡町の境に、落地飯坂遺跡という遺跡があるのをご存知でしょうか。この遺跡は、全国2例目の駅家(うまや)発見遺跡として、平成18年に国史跡に指定されました。駅家とは、古代の山陽道のようなもので、馬を交換するための施設が置かれてきたところです。野磨駅家ほとんどは上郡町に含まれていますが、一部が赤穂市に所在しています。
この国史跡を保全し、将来的な整備を実施するため、上郡町は平成20年度に「史跡山陽道野磨駅家跡保存管理計画」を策定しました。そのなかで、国史跡指定地内のみならず、史跡周辺を「緩衝帯」と位置づけ、史跡と一体化した景観・環境が可能な限り現状維持されるよう、赤穂市と上郡町が共同で地権者に協力を求めていくことになりました。
平成21年3月24日には、赤穂市と上郡町共同で赤穂市内の地権者への依頼を行いました。
たいへん地味な活動ですが、今後もこのような活動を行うことで、文化財の保護が図られています。 - 赤穂義士木像清掃ボランティア活動が始動
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赤穂市教育委員会では、平成20年6月に永応寺から赤穂義士・赤穂藩主木像計50体の寄贈を受けていましたが、これらの修理、整理調査には専門的な知識、技術や時間を要することから、手付かずとなっていました。
しかしこのほど、赤穂市在住の美術工芸ヘリテージマネージャー(兵庫県の歴史文化遺産活用推進員)の呼びかけによって、ようやく整理調査が実現することになったのです。
整理調査には、市内外から広くボランティアを募った結果、11名の登録があり、3月14日には第1回赤穂義士木像清掃ボランティアを開始しました。
今後は、月1回のペースで、じっくりと清掃等を行っていく予定です。 - 赤穂市文化財保護連絡員の委嘱
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赤穂市では、市内で地域の歴史や文化財に造詣の深い24名の方々を「赤穂市文化財保護連絡員」として委嘱し、各地域の文化財の巡視や調査などをお願いしています。
このたび、任期満了にともなって4名の方が新たに委嘱となりました。ここに連絡員全員の氏名を記しておきますので、地域の歴史について興味ある方や相談ごとのある方などは、是非気軽にご相談ください。
調査の様子
浅野藩主像
大石内蔵助像
地区 | 人数 | 氏 名 |
赤穂 | 2名 | 矢野 剛 北畠恵子 |
城西 | 2名 | 田中正彦 山田明憲 |
塩屋 | 3名 | 神坂晴子 木村繁満 赤松光弘 |
西部 | 3名 | 正木美佐恵 吉栖清美 山本光輝 |
尾崎 | 2名 | 上杉太郎 目木敏明 |
御崎 | 2名 | 山脇拓士 野山貴久子 |
坂越 | 3名 | 篠原 明 尾上松男 川本 勝 |
高雄 | 3名 | 浦池伸朔 大黒正昭 三田基浩 |
有年 | 4名 | 本田勝一 池本芳文 竹平慎一 立花良和 |
(任期:平成21年4月1日より平成23年3月31日まで) |