市指定文化財
木生谷三宝荒神社義士画像図絵馬
(付)牽馬図絵馬 1面
きゅうのたにさんぽうこうじんじゃぎしがぞうずえま
(つけたり)けんばずえま いちめん
- 区分
- 有形文化財
- 種別
- 歴史資料
- 数量
- 48面
- 所有者
- 木生谷三宝荒神社
- 指定年月日
- 平成8年3月29日
- 指定番号
- 23
- 説明
-
義士画像図絵馬は、四十七士に萱野三平像を加えた計48面ある。絵馬額面は縦約64cm、横約43cm、画面の法量は縦約55cm、横約33cmであるが、大石内蔵助、主税の2面は額面法量70cm、横約43cm、画面法量縦約66cm、横約33cmを測り、やや大きめのものとなっている。大石内蔵助良雄像、大石主税良金像、萱野三平像には「義信」の落款が見られ、内蔵助像には奉納時期を示す「慶応元乙丑季九月」(1865年)の年記を読み取ることができる。また、絵馬には奉納者の名前が記されており、三宅源兵衛をはじめとする木生谷及び周辺の在住名者や集団名が見られ、非常に興味深いものである。
牽馬図絵馬は、文久3年(1863年)に三宅源兵衛らによって奉納されたものである。一枚板の画面に一頭の馬と二人の人物が描かれたもので、額面の縦約109cm、横約205cmの絵馬で、画面右下には「義信」の落款が見られる。
これらの絵馬はその性格上絵馬堂に掲額されているため保存状態は良好とは言えないが、現存するもののうち比較的遺存状態は良く、輪郭を描く減筆体の力強い墨線や、それぞれの人物の個性的な容貌表現に絵師の力量が並でないことをうかがわせる。特に義士画像図絵馬は、数ある義士絵馬のなかでも赤穂藩領に所在する江戸時代唯一のものであり、四十七士全員の絵馬が漏れることなく残されている。絵師は赤穂出身の法橋として著名な長安義信であり、義士の町、赤穂市にとって格好の歴史資料・美術史資料として非常に価値が高い。
(上記は指定時の文章です)