県指定文化財
塚山6号墳
つかやまろくごうふん
- 区分
- 記念物
- 種別
- 史跡
- 数量
- 1基
- 所有者
- 個人
- 指定年月日
- 平成2年3月20日
- 指定番号
- 77
- 説明
-
塚山第1群集墳は、有年牟礼隠レ谷にあり、8基の横穴式石室墳が相接して築造されている。
本古墳は、塚山第1群集墳のうち最大のもので、墳丘の直径22.6m、高さ4mである。
石室構造は極めて特異で、幅1.3m、高さ1.7mの羨道に続いて、右側に幅22cmの片袖がつくられている。玄室は長さ6.8mで、ほぼ中央に左右から間仕切石を立てて前室と後室とに分けている。左の間仕切石は長さ36cm、厚さ62cm、右のそれは長さ25cm、厚さ54cmで、両間仕切石の間に0.8mの空間がある。前室は奥行3.4m、幅1.9m、高さ2.1m、後室は奥行3m、幅2.2m、高さ2.5mと、ほぼ同じ大きさである。
出土遺物としては、羨道部付近で数点の須恵器が認められた。坏は、蓋と身とがセットになっており、身の口縁の立ち上がりはかなり短い。壺は3点とも台付き長頸壼で、上腹部に凹線文をめぐらしており、さらに櫛描の列点文や波状文を施すもの各1点がある。これらの出土遣物から、本古墳は6世紀末ごろに築造されたものと考えられる。
本古墳のように、玄室を前室と後室とに分けたものは珍しく、貴重な古墳であるといえる。
参考文献
『蟻無山古墳群・塚山古墳群・
周世宮裏山古墳群測量調査報告書』 赤穂市教育委員会 平成23年
(上記は指定時の文章です)