兵庫県赤穂市の文化財 -the Charge for Preservation of Caltural Asset ,Ako-
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県指定文化財
蟻無山古墳
ありなしやまこふん
- 区分
- 記念物
- 種別
- 史跡
- 数量
- 1基
- 所有者
- 個人
- 指定年月日
- 昭和50年3月18日
- 指定番号
- 46
- 説明
-
蟻無山古墳(1号墳)は、兵庫県赤穂市有年原に所在する全長52mの帆立貝形古墳である。標高70mの蟻無山山頂に位置し、墳頂からは有年地区から上郡町、相生市までを望むことができる。
墳形は直径44m、高さ12mの円丘の南東部に長さ10mの突出、北東部に長さ8mの造出部が取りつく。葺石・埴輪を持ち、埴輪には円筒埴輪・朝顔形埴輪と、馬・鳥・船・家・盾形の形象埴輪が確認されている。また、墳丘上より初期須恵器が採集されている。埋葬施設は発掘調査が行われていないため、不明である。
また、周囲にはやや時期の新しい小型の円墳が2基(2・3号墳)確認されており、蟻無山古墳群を形成している。
採集された遺物の特徴から、蟻無山1号墳は古墳時代中期前半(5世紀前半)に築造されたものと推測されるが、この時期の古墳としては千種川流域で最大の規模を持つ古墳である。その重要性から、昭和50年(1975年)に兵庫県指定史跡に指定された。
蟻無山については、古墳に関する民話が伝えられている。
かつて、山の山頂に大きなお墓を作るために河原石(古墳の葺石)を運ぶことになった。あるとき、石を運ばされていた人が、足元の蟻を踏まないように避けたところ、転んでしまい、その人はひどい仕打ちを受けたという。それを見かねた蟻たちは、作業の邪魔にならないようにと、この山から一匹もいなくなった。そのため、「蟻無山」と呼ぶようになったという。
18世紀後半に成立した『播磨鑑』の中でも、蟻無山のことが触れられており、この山の土を余所の場所に撒くとその場所からも蟻がいなくなる、との記述がある。
参考文献
『蟻無山古墳群・塚山古墳群・
周世宮裏山古墳群測量調査報告書』 赤穂市教育委員会 平成23年
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