文化財行政の施策展開(『2030赤穂市総合計画』抜粋)
1 2030年(令和12年)に向けた赤穂市の将来像〜 将来像(まちづくりビジョン) 〜
〜自然と歴史に育まれ〜
◯瀬戸内海国立公園の美しい海岸線、名水百選にも選ばれた清流千種川、時を超えて語り継がれる赤穂義士、日本遺産に認定された赤穂の塩・北前船寄港地のストーリー、古代ロマンあふれる有年の遺跡など、誰もが癒され、楽しめる本市の多様な自然・歴史資源を大切にするとともに、これら地域資源を活用しながら、次世代へ継承していきます。
〜笑顔と希望あふれる〜
◯市民の誰もが、将来にわたって、自分らしく、生きがいをもって心地よく暮らせる、笑顔と希望があふれるまちを目指します。
◯ひとりの笑顔がみんなの笑顔につながる共生のまちづくりを進めます。
〜活力のあるまち〜
◯市民の誰もが、元気いっぱいに活躍している姿の実現と、赤穂の魅力の発信による交流や産業の振興によるにぎわいのあるまちを目指します。
施策4 人
- 〈 次代を担う人材を育てる教育の推進 〉
- ◯子どもを取り巻く教育環境・地域環境の充実を図り、郷土を愛し、夢と希望をもって学び、生きる力を育むことのできるまちを目指します。
- 〈 歴史や文化、スポーツを通じた市民が活躍できる地域コミュニティの構築 〉
- ◯市民が生涯にわたって本市固有の歴史・文化等に親しみ、学ぶことのできる環境を整備し、誰もが豊かな心をもっていきいきと、身近な地域コミュニティの一員として暮らすことのできるまちを目指します。
現状と課題
◆地域の多様な歴史文化遺産が周知されないまま消滅する危機にさらされており、積極的な顕彰と保護を図っていくことが必要です。
◆日本遺産をはじめとする歴史文化遺産を活用したまちづくりへのニーズが高まっているため、普及活用手段の充実が求められています。
◆市所有の文化財が分散保管されるなど、体系的かつ効果的な管理・公開ができない現状にあるため、これらを集約的に管理・活用するための拠点づくりが必要です。
◆少子高齢化によって地域伝統文化の継承が困難になってきており、担い手の確保が求められています。
施策の方針
赤穂市には二つの日本遺産が認定されているなど、各地区に豊かで魅力的な歴史文化遺産が数多く残されています。このような地域に根差した歴史文化遺産の調査や整備を行い、その周知・保護・継承を進めます。このため、市内の歴史文化遺産の掘り起こしと顕彰を進め、多様な地域の歴史を積極的に活用することによって、本市の魅力を高めるように取組を進めます。また、市内各地の文化財等の公開・展示施設の充実・活用を図り、多くの人々が本市の歴史や文化に親しめる環境づくりを推進します。
文化芸術団体を支援・育成するとともに、その成果を発表する機会の充実を図り、歴史文化遺産を活かした文化の薫るまちづくりを進めます。公民館講座等においては、郷土の歴史を学ぶ講座を実施し、郷土への理解を深めます。