『坂越の船祭り総合調査報告書』刊行のご紹介
このたび、赤穂市教育委員会では『坂越の船祭り総合調査報告書』を刊行いたしました。
毎年10月の第2日曜日に行われる大避神社の祭礼は、「坂越の船祭り」と呼ばれ、瀬戸内を代表する船祭りとしてよく知られています。祭りは、本宮午後、大避神社から坂越の海岸まで、鼻高と獅子を先頭に各町の頭人が神輿に付き添いながら行列した後、海岸から御旅所のある生島まで櫂伝馬に曳航された祭礼用の和船が、船団を連ねて坂越湾内を巡航する海上渡御となり、祭りのクライマックスを迎えます。
この坂越の船祭りは、わが国における典型的な船祭りとして平成4年に文化庁から「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択されています。赤穂市教育委員会では、船祭りの保存と継承に資することを目的に、平成19〜22年度の4年間にわたってその総合調査を実施してまいりました。
調査は、祭礼に関わる古記録調査、現地での聞き取りや観察などの現地調査によって、坂越の船祭りの全容を記録するとともに、その歴史的な変遷までを明らかにすることを目的に、さまざまな分野の専門家からなる調査団を組織して実施しました。
調査の結果、祭礼のさまざまな行事や儀礼が、時代の流れや社会情勢の変化にともなって、その担い手や運営方法は変化しながらも、基本的な祭礼の形態は江戸時代から現在に至るまで保持され、伝統的な祭礼の携帯が良く残されていることなどが明らかとなりました。
本書では、主に現在の祭礼を詳細に記録するとともに、さまざまな資料をもとに坂越の船祭りの歴史や特徴を描き出しており、坂越の船祭りのすべてがまとめられた一冊となっています。
A4判534ページと大部な本ですが、販売価格は1700円とお求め易くなっております。販売は限定で250部ですので、是非お買い求めください。
赤穂市教育委員会事務局、赤穂市立歴史博物館、赤穂市立民俗資料館、赤穂市立美術工芸館田淵記念館(常時)、
坂越公民館、旧坂越浦会所(6月末まで)
にて販売しております。郵送にて購入をご希望の方は送料が別途必要ですので、ご連絡ください。左欄の上側に連絡先が記載されております。